天河ノーブル・スクール――
様々な社会問題が人類の行く手を遮る21世紀。
各地から素質ある若者を集め、
輝ける未来を作る『ノーブル』として鍛え上げようという、
選ばれた者たちの最先端エリート学園が
『天河ノーブル・スクール』である。
そして、<スクール>の頂点として俊英たちを統べるのは、
<クラウン>と呼ばれる五人の美しい少女たち。
そんなある日、<クラウン>の筆頭、音無朔は、
テロリストの襲撃を受け、窮地に陥る。
朔を救ったのは――――唐突な春の風にも似た男。
「そんな、六人目だなんて…… それも、男性が」
「成田真理だ。音無朔」
彼こそは転校生。
六人目の<クラウン>として<スクール>に招かれた、
風雲児、成田真理だった。
しかし
成田真理は、<スクール>の秩序に真っ向から異を唱える。
「私は、意志の名の下に為すべきを成し、
この小さな庭に変化をもたらすだろう」
「――音無朔が命じます。 <クラウン>の名において、
成田真理は見過ごしにできません」
<スクール>と、気高き少女たちの前に、
出逢いという名の風が吹き始めていた――――――